完成と破壊
自らの「方法」への「疲労感」を、どのように突破できるか
沢木耕太郎は吉村昭の短編「羆」から長編「羆嵐」を読み、ノンフィクション作家として強烈な興味を覚えたそうだ。それは吉村昭がこの作品で抱え込まなければならなかった困難についてだそうだ。
ひとりの作家がひとつの「方法」を確立しその極点まで歩んで行ったあとで、必ず襲われれるにちがいない自らの「方法」への「疲労感」を、どのように突破できるかという難問に関するものである。
彼も、吉村昭と同様に確立した「方法」から抜け出すために跳躍となる一冊を書いたのだろうか。
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わたしも仕事のやり方を崩し、再構築したくなる時がある。今のままではいけないという気持ちから行動へと変わるのだ。変化することで失敗する恐怖、変化しないことで落ちぶれる恐怖。行動へつなげられる勇気はどの仕事でも必要なのかもしれない。
変化することに失敗したとしても会社が一定の生活を保障してくれるため、サラリーマンという職業はある意味気軽なのかもしれない。
- 作者: 沢木耕太郎
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 1987/01
- メディア: 文庫
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